ドイツに来て思ったのは、パンとバターが美味しいこと。
ドイツパンの独特の美味しさは有名ですが、バターも風味が豊かで美味しいんです。
そして値段が安いのに驚きました。ドイツでも年々価格は高騰してきているけれど、日本のバターに比べるとまだまだ随分安いです。(日本に里帰り帰国した際に、朝食用に美味しいバターをスーパーで買おうと思うと高ッ!ドイツ人の夫は価格にいつも驚きます。ドイツの2~3倍以上かな。)
そしてもう一つ驚いたのは、ドイツのバターは無塩がスタンダードということ。
特に表示のないものは無塩です。
お塩が入っている場合は、有塩と表示されています。最近はフランスバターなどもドイツで人気があるので、塩入りのものも増えてきましたが、一昔前は、有塩はほとんど見かけませんでした。

そうそう、日本では”発酵バター”が最近人気があると聞きました。
ドイツのバターはもちろん発酵バターなんでしょう?とも聞かれます。
さてさて本当にそうなんでしょうか?

バターの表示を見てみると、バターButterだけでなく、○○バターといろいろな表示があります。
発酵バターと呼ばれているのはどれ?どんなふうに発酵しているの?

butter

バターは牛乳から分離したクリームを練って固めて作りますね。
どこに発酵のプロセスがあるのでしょう?
まずは、ドイツで販売されているバターの表示を見てみましょう。

・Süßrahm-butter(非発酵バター)
スーパーで一番よく見かけるバターです。残念ながら発酵食品ではないのですね。
英語では、sweet cream butterと呼ばれているように、甘いクリームのバター。
砂糖や甘みを加えるのではありませんが、クリームを熟成させて作ります。

・Mildgesäuerte Butter(マイルド発酵バター)
非発酵バターと同じように、まずクリームのみを熟成させバターを作ります。
熟成後に乳酸や乳酸菌を加えます。

・Sauerrahm-butter(発酵バター)
クリームに乳酸菌を加え発酵させ、発酵したクリームを熟成させて作ります。

発酵食品としてのバターは、Sauerrahmbutter(発酵バター)ということになりますね!
製法としては、上記3つですが、もっと詳しくバターの表示(製造過程や方法)を見てみると。。。
ドイツのバターにはもっといろいろな種類があるのです。
・Fassbutter(樽バター)樽の中で作られたバター
・Landbutter, Bauernbutter(酪農バター)酪農家の自家製バター
・Rohmilchbutter(生乳バター)殺菌されていない生乳で作られたバター

”発酵”という点で見てみると、”自産の生乳を使って作られた発酵バター”が一番良い!ということになりますね。
ドイツで購入する場合は、Sauerrahmbutter(発酵バター)と、Rohmilchbutter(生乳バター)やLandbutter(酪農バター)と明記されているものがおすすめです。


ドイツの酪農家の発酵バター作りの紹介番組です。
 
発酵バターを作る際にできるButtermilch(バターミルク)もとても健康で人気です。

美味しいバターが食べたくなってきましたね!
私は個人的に発酵バターの風味やコクが好きでBIOショップやスーパーなどで買っています。
酪農家自家製のバターに出会えば嬉しくて即買い!車に保冷バック常備しています。
今までで一番美味しかったのは、スイスの山奥の小さな村にある農場の手作りバターでした。
バターに木型で押されたエーデルワイスや薬草などの花模様もかわいかったです。

せっかく美味しいバターを買ったけど、大量消費は難しいという時は、お好みの食べきれる量30~50gくらいに小分けして冷凍保存がおすすめです。食べる前日に冷蔵庫でゆっくり解凍してくださいね。
日々のちょっとした贅沢~、美味しい発酵バターを是非お試しください。



追記書きました!
よろしかったらこちらもお読みください。『発酵バター 追記 1900年頃のドイツ』



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